関西現代俳句協会

■2024年11月 青年部 招待作品

九沈/田中泥炭








 九 沈

 田中 泥炭




空耳す夕紅の吃水を


𩹉が心の魚と生身魂


裘不完の悦を反芻す


己を孕み/\花の朽


私をふと末枯が私す


腋に指匿ふことも寿


唇に考の漣秋しぐれ


雷沈む瞼うらの油闇


背光性の魚となる凩


果の雪膀を音叉とす



◇「九沈」:田中泥炭(たなか・ぴーと)
1981年生まれ 愛媛県在住
所属団体:無所属

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